執筆者
府庁前しばた歯科クリニック
院長 柴田 啓貴
経歴
- 2009年大阪歯科大学 歯学部歯学科 卒業
- 2010年京都大学医学部附属病院 歯科医師研修プログラム 修了
- 2015年大阪歯科大学大学院 卒業(歯学博士)
日本歯科麻酔学会認定医 取得 - 2018年日本障害者歯科学会認定医 取得
- 2026年5月府庁前しばた歯科クリニック 開院
所属学会
- 日本歯科麻酔学会
- 日本障害者歯科学会
- 日本口腔インプラント学会
歯周病は、歯を支える歯茎と骨が細菌により破壊される病気です。初期段階では自覚症状がほとんどなく、「静かなる病気(サイレントディジーズ)」と呼ばれています。進行すると歯がぐらつき、最終的には抜け落ちてしまいます。
日本人の成人の約8割が歯周病と言われており、歯を失う原因の第1位です。さらに、糖尿病、心疾患、脳梗塞、早産など、全身疾患との深い関連も明らかになっています。
歯周病は単なるお口の病気ではありません。歯周病菌や炎症物質が血液を通じて全身に影響を及ぼします。
| 糖尿病 | 相互に悪影響を及ぼす |
|---|---|
| 心疾患 | 動脈硬化のリスクを高める |
| 脳梗塞 | 発症リスクが約3倍に |
| 早産・低体重児出産 | リスクが約7倍に |
| 誤嚥性肺炎 | 高齢者の命に関わる |
お口の健康を守ることが、全身の健康を守ることに繋がります。
歯茎が赤く腫れ、歯磨き時に出血する初期段階です。この段階では、適切なプラークコントロール(歯垢除去)により改善が期待できます。
歯周ポケット(歯と歯茎の隙間)が深くなり、歯を支える骨が少し溶け始めます。専門的なクリーニングが必要です。
歯周ポケットがさらに深くなり、歯のぐらつきが始まります。歯茎から膿が出ることも。SRP(歯石除去と歯根面の滑沢化)などの本格的な治療が必要です。
歯周ポケットが6mm以上になり、歯を支える骨が大きく失われます。歯の動揺が激しく、通常の治療では改善が困難です。歯周外科治療が必要になります。
歯周病治療、特に歯周外科治療は「痛い」というイメージがありますが、京都市上京区の府庁前しばた歯科クリニックでは、歯科麻酔認定医の院長が痛みを最小限に抑えた治療を行います。
表面麻酔を十分に効かせ、極細の針でゆっくりと麻酔液を注入。深い歯周ポケットの清掃や歯周外科手術も、ほとんど痛みを感じることなく受けていただけます。不安の強い方には、静脈内鎮静法という選択肢もご用意しています。
糖尿病の方は歯周病が重症化しやすく、歯周病があると血糖コントロールも悪化します。この悪循環を断ち切るためには、適切な歯周病治療が不可欠です。
全身管理の知識を持つ歯科麻酔認定医として、糖尿病、高血圧、心疾患など基礎疾患をお持ちの方も安心して治療を受けていただける環境を整えています。内科主治医との連携も密に行います。
通常の歯周病治療で改善が見られない重度の症例には、歯周外科治療を検討します。諦めていた歯も、適切な外科的処置により保存できる可能性があります。
歯茎を切開して一時的にめくり、歯根に付着した歯石や感染組織を直視下で徹底的に除去する手術です。
深い歯周ポケットの奥まで確実に清掃できるため、通常の治療では届かない部分の感染源を除去できます。歯科麻酔認定医による確実な麻酔により、術中の痛みはほとんどありません。
術後は歯周ポケットが浅くなり、メインテナンスしやすい環境になります。
失われた歯周組織(歯を支える骨や歯根膜)を再生させる方法です。エムドゲインは、歯が生える時に重要な役割を果たすタンパク質を主成分とした薬剤です。
フラップ手術の際に、きれいになった歯根面にエムドゲインを塗布することで、歯周組織の再生を促進。従来なら抜歯となっていた歯も、保存できる可能性が高まります。
専用の器具で歯石を除去し、歯根面を滑らかに整える基本治療です。歯周ポケット内の細菌や毒素を除去し、歯茎の炎症を改善します。
歯周病治療の成功には、患者さん自身による日々のケアが欠かせません。歯科衛生士が、お一人おひとりに最適なブラッシング方法、歯間ブラシやフロスの使い方を丁寧に指導します。
歯周病は「静かなる病気(サイレントディジーズ)」です。症状を自覚した時には、すでに進行していることがほとんど。しかし、適切な治療により進行を止め、改善することが可能になります。
重度歯周病でも、諦める必要はありません。歯周外科治療や再生療法により、歯を残せる可能性があります。まずは検査を受け、現状を把握することから始めましょう。